現金化業者の誇大広告にだまされず、冷静に見抜く術
クレジットカード現金化の難点として、悪質業者の存在が挙げられます。
悪質業者は一定数存在し、換金率、入金スピード、提出書類などのさまざまな場面で、利用者が被害をこうむっています。
悪質業者を見抜く方法にはいろいろありますが、そのひとつに電話口で見抜く方法があります。
クレジットカード現金化の被害
最近、クレジットカード現金化の利用者が増加しています。
クレジットカード現金化は非常に優れた資金調達法であり、本人名義のクレジットカードさえ持っていれば、審査を受けることもなく、気軽に利用することができます。
それだけに、お金に困っているときに、軽い気持ちで利用する人がたくさんいます。
しかし、クレジットカード現金化はまだ法的にそれほど整備がなされていない分野であるため、一定数の悪質業者が存在するのも事実です。
そのため、軽い気持ちで利用したために、悪質業者の被害に遭うという利用者も少なくありません。
多くの場合、被害はお金の面で表れます。
つまり、想定していた換金率より低い換金率をされてしまったり、最悪の場合にはクレジットカード情報を抜き取られてしまったりするのです。
もちろん、換金率は高いに越した事はありません。
しかし、換金率を重視しすぎたばかりに、被害に遭っている人がいるのも事実です。
本稿では、高い換金率をキープしながら悪質業者を避けるために、電話口で悪質業者を避ける方法をお教えしようと思います。
正直な換金率で運営をしているクレカ現金化業者
換金率に騙されない!
まず、クレジットカード現金化の換金率の実情について勉強しましょう。
クレジットカード現金化業者を比較しているとわかることですが、業者のホームページには非常に高い換金率が打ち出されています。
例えば、「業界最高換金率98.8%!!」などといった広告が出ているのです。
このような業者は非常に多いのですが、そのままの換金率が適用されると思ってはいけません。
ほとんどの場合、このような高い換金率が適用される事は無いからです。
現金化業者のホームページの換金率表を見てみればわかりますが、現金化業者の適用する換金率は、利用額に応じて変動する仕組みになっています。
例えば、10万円以下ならば 80%、11万円から30万円ならば 83%、31万円から50万円ならば 85%、51万円から100万円ならば 90%、101万円から200万円ならば 95%、200万以上ならば98.8%などと言う仕組みになっているのです。
しかし、クレジットカード現金化業者の利用のほとんどは、小額の利用を希望する者です。
たとえば、「今月の支払いがあと数万円足りない」、「急に入った飲み会のために数万円が欲しい」などと言う理由で利用している人が多く、10万円以下の利用を希望する人が多いのです。
そのような小額であれば、消費者金融などを利用するまでもないと考えるのです。
また、小額ゆえの気楽さから、あまり疑わずに利用してしまうということもあります。
10万円以上の利用になるとしても、数十万円の利用は考えられますが、100万円単位での利用は考えにくいでしょう。
そのため、クレジットカード現金化業者が主張する「98.8%」などの換金率も決して嘘では無いのですが、そのような高還元率を享受できる利用者はほとんどいないと考えることができるのです。
嘘ではないからこそ、業者側ではそのような高還元率を自信満々で掲載することができるともいえます。
また、現金化業者の換金率表に書かれている換金率が、そのまま適用されることがないということも、きちんと認識しておきたいところです。
「それならば、換金率表は嘘になるのではないのか」、と思う人もいるかもしれませんが、これは微妙なところです。
現金化業者では、現金化に当たって様々な手数料を差し引いています。
例えば、決済手数料、消費税、配送料などが代表的な手数料です。
つまり、現金化業者は利用額に応じて換金率表の通りの換金率を適用し、その後様々な手数料を差し引き、支払いを行います。
このことから、換金率表に記載されている換金率というものは、あくまでも表面換金率であり、実際に振り込まれる実質換金率は表面換金率を下回ることになります。
手数料がどの程度差し引かれるかに関しては、各業者が設けている手数料によって大きく変わります。
手数料が比較的少額の業者であれば、実質換金率は高くなりますし、法外な手数料を差し引いている悪質業者であれば、実質換金率はかなり低くなってしまいます。
具体的に言うならば、私が様々な現金化業者に対して調査したところ、手数料を大きく差し引く悪質業者では、実質換金率が60%から70%になってしまうこともありました。
手数料が比較的少額の優良業者では、実質換金率が80%を超えることもありました。
したがって、クレジットカード現金化業者を利用する際には、誰もがホームページの換金率表を参考にするでしょうが、そこに書かれている換金率がそのまま適用されると思うと、間違いのもとになります。
実質的な換金率を知るためには、クレジットカード現金化業者に申し込みの電話をしたときに、「最終的な振り込み額はいくらになりますか?」と尋ね、実質換金率を算出することが大切です。
このほか、クレジットカード現金化業者によっては、利用者の交渉次第で換金率が高くなる例もあります。
例えば、現金化業者に尋ねたところ、実質的な換金率は80%であるとされたにもかかわらず、その後の交渉で換金率を数%程度上げることができたという例もあるのです。
しかし、交渉に応じるかどうかは業者によっても違うでしょうし、そもそも交渉が苦手という人もいるでしょうから、交渉をすることよりも実質的な換金率を事前にきちんと確認し、より高い業者を利用することが大切です。
ちなみに、典型的な悪質業者では、換金率表を掲載していない業者もあります。
つまり、「業界最高換金率98.8%!!」などの宣伝のみを記載し、利用額に応じた換金率を記載していないというパターンです。
クレジットカード現金化に対する知識が全くない人は、そもそもクレジットカード現金化業者のホームページには換金率表が記載されているという概念もないため、このような業者に遭遇した時、98.8%が適用されると思って利用し、失敗してしまいます。
したがって、換金率表を記載しておらず、異常に高い換金率だけを記載しているような業者は、絶対に避けるべきです。
少し冷静になって考えてみれば、98.8%などと言う換金率は全くおかしな話であるということがわかるでしょう。
換金率98.8%ということは、業者の取り分はわずか1.2%に過ぎません。
仮に10万円を利用した場合、業者の取り分は1,200円です。
一人の利用者に対して1,200円の利益というのはあまりにも薄利です。
利用者が非常に多い薄利多売の業者であるならばいざ知らず、競争が激しく、しかも利用者の絶対数がまだまだ少ないクレジットカード現金化において、このような薄利での営業はありえないのです。
このことからも、98.8%などと言う高換金率が適用されるわけはなく、結局は業者のさじ加減で手数料を大幅に差し引かれてしまうのだということがわかります。
入金スピードのカラクリ
このように、換金率に関する被害が、現金化業者から受ける被害例の最たるものですが、中には振り込みまでの早さに関する被害もあります。
例えば、早急にお金が必要になった人がクレジットカード現金化を検討し、現金化業者のホームページを見て「最短5分で入金!!」などと言う宣伝を見ると、申し込みから間違いなく5分で入金されるものだと勘違いをして利用してしまうことになります。
しかし、クレジットカード現金化業者を利用して、5分で入金されるなどということはまずありえないことです。
私が実際の利用者に複数のアンケートをとった結果、平均して1時間程度を要することがわかっています。
「最短」「最速」などという言葉を使って宣伝している業者は多いものですが、これはあてにならないことです。
振込みスピードに関しても、冷静に考えれば5分という時間はありえないことがわかると思います。
クレジットカード現金化を利用する場合、それがキャッシュバック方式であれば、
業者から様々な説明を受け
説明後に利用の意思を確認され
利用するならば身分証明書を提出し
業者がそれをもとに利用されるクレジットカードが本人名義のものであるかどうかを確認し
業者の提供するキャッシュバック特典付き商品を、業者の指示に従ってクレジットカード決済にて購入し
業者がそのクレジットカード決済を確認し
クレジットカード現金化業者が利用者の指定口座現金を振り込む手続きを行う
という流れで取引が進みます。
これを読めばわかる通り、どう考えても5分以上の時間がかかってしまい、平均して1時間くらいの時間がかかるのです。
以上のように、クレジットカード現金化が5分で終わるというような宣伝は、どう考えてもおかしなことです。
しかし、必ずしも業者が嘘をついているという訳でもないのが厄介なところです。
なぜならば、業者の宣伝はあくまでも“最短”で5分だということだからです。
「5分で入金」とだけ書いていたのであれば、5分を超過した時点で嘘をついていたことになります。
しかし、「最短で5分」という言い方をしている以上、5分未満のスピードで入金されたならば嘘と言えますが、「最短5分」という言い方は、言い換えるならば「非常にうまくいった場合で、最も早くて5分で入金する」ということです。
つまり、10分かかっても、1時間かかっても、極端な話をすれば24時間かかったとしても、利用者は文句を言えない表現なのです。
業者が「即日入金」と約束していたならば、何時間かかろうともその日のうちに入金処理が行われれば嘘はついていないことになります。
実際、「最短5分で入金」と謳いながら、5分で入金していない業者がほとんどです。
5分での入金が不可能なのですから当然のことです。
ですから、1時間ぐらいはかかるものであるという認識を持った上で、いかに遅れがないかということを基準に判断するべきでしょう。
悪質業者になると、何時間経っても振り込まなかったり、即日入金と言いながら翌日以降に振り込んだり、入金を無駄に複数回にわけたりすることがあります。
そのような業者に騙されないようにする事はとても大切なことですが、「最短5分で入金」と宣伝してあるからといって、本当に5分で入金されると思うのは間違いです。
このことに関しては、クレジットカード現金化業者に申し込んだ時には、電話口で「どのくらいで入金されますか?」と聞いていましょう。
そこで5分や10分という時間を言ってくるならば、嘘をついてでも客を獲得したいという業者の姿勢が見え隠れします。
そのような偽りのある業者に信用があるとは思えません。
《業者えらび》口コミ、換金率、スピードで比較
もし、1時間前後の時間がかかると答えてくれる業者は良心的な業者であると判断することができます。
もちろん、この時に入金時間に対して曖昧な答えしかできないような業者は、大幅に遅れたり、できるだけ遅らせようとする悪質業者の可能性があるため、利用してはいけません。
クレジットカード情報を渡していいの?
このほかに気をつけたいことと言えば、詐欺被害です。
クレジットカード現金化を利用したことによって、詐欺被害に遭うというケースがあるのです。
特に多いのが、クレジットカードの不正利用に巻き込まれてしまう被害です。
上に書いた、クレジットカード現金化の流れを見ればわかりますが、クレジットカード現金化を利用する際には、そのクレジットカードが本人名義のものであることを確認するために身分証明書の提出を求められます。
悪質業者は、この時にいろいろな理由をつけて、クレジットカード情報を求めてくる場合があります。
すなわち、「本人確認の必要がありますので、クレジットカードの両面を写メールで送ってください」とか、「当社の決済端末とお客様のクレジットカードとの相性を確認する必要がありますので、クレジットカードの両面の写メを送ってください」などと言うのです。
しかし実際は、クレジットカード現金化のサービスを利用する際には、カードの画像を求められる場合が多いです。
カード番号、有効期限、セキュリティコード等々、電話口で聞き出すのは大変で、間違いも多いため、業者は手っ取り早くカードの画像を送らせます。
口頭で聞くのは間違いも多く、そして、メールで情報を送ってもらう場合でも転記が間違っている場合があります。
業者としては、二度手間、三度手間を省きたいため、最初から間違いのない、カード写真の画像を送らせる形をとっているのが大半なのです。
従いまして、カードの画像を送らないと現金化ができません。
利用者は背に腹は代えられない状態となり、カードの画像を送ることになるのですが、優良業者ならまだしも、詐欺業者だった場合は、不正利用されるリスクが残ります。
カードの画像を送る場合は、実績のある現金化業者かどうか見極めるなど、細心の注意が必要になるのは言うまでもありません。
こちらの関連記事もご参考ください。
まとめ
このようなことを解説していると、こう言われることあります。
「悪質業者会の対策を話すのではなく、優良業者を教えてくれれば良いではないか」
しかし、クレジットカード現金化全体の内、悪質業者はごく一部です。
悪質業者を利用すれば、換金率のごまかしや詐欺被害等に遭い、不満の残る結果になってしまうことがほとんどですが、悪質業者以外の業者を利用すればそれなりに満足のいく結果を得られます。
つまり、優良業者を教えてくれと言われても、こちらとしては「悪質業者以外はほとんど優良業者みたいなものだからなあ」とお答えすることしかできません。
だからこそ、悪質業者の特徴や手口を知り、悪質業者を確実に避けることができれば、結果的に優良業者を利用することになるのです。
換金率や入金速度、求めてくる書類などに注意を払っていれば、高い確率で悪質業者を避けることができます。
もっと判断しやすいのは、業者のホームページを詳しく見ていくことですが、実際に電話口で判断するにあたっては、これらのことが大切になるのです。
したがって、クレジットカード現金化を利用する際には、まず業者のホームページを詳しく調査し、次に電話口で調査をするようにすべきです。
ホームページの調査の方法については他の記事でも詳しく紹介していますので、そちらを参考にしてください。
その後、電話口では上記の通り実質換金率をきちんと聞いたり、入金スピードを確認したり、提出書類に怪しい部分がないかなどをチェックしてことが大切です。