買取式のクレジットカード現金化、メリットデメリットについて
クレジットカード現金化業者には、買取方式の業者と、キャッシュバック方式の業者があります。
この両者にはどのような違いがあるのでしょうか。本稿では、買取方式を中心にメリットデメリットを解説していきます。
見出し
買取方式とは
クレジットカード現金化には、「買取方式」と「キャッシュバック方式」の二種類があります。
これらをそれぞれ見比べてみましょう。
買取方式
買取方式とは、クレジットカードで換金率の高い商品を購入し、それを現金化業者に買い取ってもらう方法です。
買うべき商品は現金化業者から指定されますが、家電やゲーム機、ブランド品などを買うことが多いです。
中には、金券を指定する業者もあるでしょう。
買取方式でのクレジットカード現金化は、最近では随分少なくなってきており、皆さんのイメージとしても一般的ではないかもしれません。
それでも一昔前は、クレジットカード現金化といえば買取方式が当たり前でしたし、昭和の金融マンガなどを読んでいても、買取方式が行われているのが普通です。
買取方式の業者は、店舗を構えていることが多く、オンラインでは営業していないのが普通です。
もちろん、オンラインで営業する買取方式の業者もあります。
キャッシュバック方式
キャッシュバック方式は、業者指定の商品をクレジットカード決済で購入すると、業者は還元率に応じた現金を利用者にキャッシュバックをする方法です。
皆さんのイメージしているクレジットカード現金化は、キャッシュバック方式ではないでしょうか。
買取方式では、買取査定のために店舗を設けることが多く、店舗の維持費などもかかるのに対し、キャッシュバック方式ならば完全オンラインでの営業も可能です。
そのため、最近ではオンラインで営業する、キャッシュバック方式の現金化業者が非常に多くなってきています。
正直な換金率で運営をしているクレカ現金化業者
買取方式のデメリット
本稿で取り上げる買取方式は、キャッシュバック方式と比べて、デメリットが多い方法です。
なぜならば、
- 受け取れる額が少ない
- 効率が悪い
- 債務整理にひびく
というデメリットがあるからです。
これらのデメリットを詳しく書くと、以下のようなことです。
受け取れる額が少ない
クレジットカード現金化は、言うまでもなく、できるだけ多くの現金を手に入れたほうが好ましいものです。
キャッシュバック方式では、もちろん業者の対応にもよりますが、一般的には実質的な還元率は70~80%程度になるでしょう。
80%程度を出してくれる業者ならば、優良業者ということができます。
しかし、買取方式では、なかなか70~80%という換金率にはなりません。
換金率の高い商品を買うとは言っても、百貨店の商品券や新幹線の回数券などは、すぐにカードの利用停止措置を受けてしまうため、購入は不可能です。
そこで購入できるものと言えば、換金率の高いものではアマゾンギフト券、それ以外には家電やゲーム機、ブランドバッグなどを購入して現金化することになるのですが、その場合にも高換金率にはなりにくいです。
なぜならば、現金化業者は利用者から買い取った後、さらに専門の業者にそれらの商品を売り払うことによって、利益を得ているからです。
つまり、「利用者→現金化業者→買取業者」という流れで商品が流れているわけで、現金化業者が中間業者として入る形になるため、利用者の受け取る金額は少なくなるのです。
したがって、買取方式の現金化業者を利用した場合、受け取れる現金はキャッシュバック方式よりも低くなります。
効率が悪い
買取方式は、非常に効率も悪いです。
なぜならば、業者指定の商品を購入するにあたり、店舗で買うべき商品を聞いたうえで、店舗を回って商品を購入し、それをさらに店舗に持ち込んで買い取ってもらう流れになるからです。
また、オンラインの買取方式の業者の場合には、ネットを介して商品を購入し、その商品が業者に届いてから買取り、振込むという流れになるわけですが、その場合には即日で現金化することはできません。
キャッシュバック方式よりも低い金額しか受け取ることはできず、さらに現金を手にするまでに手間や時間がかかるとなれば、これも大きなデメリットと言えます。
債務整理にひびく
クレジットカード現金化を利用する人の多くは、それ以外の方法を持たない人達です。
消費者金融などから借りられるならば、そちらから借りればよいのですが、あえてクレジットカード現金化を利用しているということは、総量規制の上限まですでに借りているとか、安定した収入がないために借りられないことがほとんどなのです。
総量規制の上限である年収の3分の1まで借りてしまっている人、あるいは安定した収入がない人が、クレジットカード現金化を利用して、ショッピング枠を何十万円と現金化したらどうなるでしょうか。
その時は、そのお金によって助かることもあるでしょうし、生活を立て直す見通しが立っている人にとっては、当座の資金を得るための方法として有効でしょう。
しかし、何の計画性も無く、ただ生活に困っているだけでクレジットカード現金化を利用すれば、生活は一層厳しくなることでしょう。
《業者えらび》口コミ、換金率、スピードで比較
多重債務に陥っており、その返済のためにクレジットカード現金化を利用しているような場合には、もはや破産も時間の問題です。問題を先送りにしているだけで、いずれは経済的に破綻してしまい、自己破産などの債務整理に至ると思います。
自己破産の際には、裁判所から免責許可が下りて、初めて自己破産が認められます。
しかし、破産した人に問題がある場合には、免責許可が下りることはありません。
例えば、多重債務に陥った理由が、やむを得ない理由のものではなく、放蕩による散財であることが認められたり、あるいはクレジットカード現金化を利用していたことがバレたりした場合には、それが免責不許可事由となり、自己破産が認められません。
買取方式によってクレジットカード現金化をしていた場合、おそらくバレてしまいます。
現金化のために、換金性の高い商品ばかりを一度に何十万円も購入しているのですから、不自然に思われてしまうのです。
自己破産が認められないということは、どれだけ借金で困っても、借金を清算することができないということです。
これも、買取方式の大きなデメリットです。
メリットもある
ただし、メリットがないわけではありません。
というのも、悪質業者の割合で言えば、顔の見えないインターネットで営業している業者の方が圧倒的に多いため、店舗型の買取方式の業者を利用すれば、ひとまずその心配はなくなるということです。
対面で説明を受けた上でクレジットカード現金化ができ、商品を持ち込んだならば、その場で現金を受け取ることができます。
キャッシュバック方式でよくある、支払うと約束したのにいつまでも振り込まれないとか、一部しか振り込まれないとかの詐欺に遭う可能性はかなり低くなるのです。
また、多少の知識がある人ならば、キャッシュバック方式以上の換金率で現金を手に入れることもできるでしょう。
換金率が本当に高い商品がどれであるかを知っている人は、その商品だけをクレジットカードで購入していき、ネットオークションなどを使って自分で売り払うことで、かなり高い換金率を実現することができるのです。
知識がない人も、アマゾンギフトやクオカードなどをクレジットカードで購入し、それをオークションなどに出せば、かなりの高換金率になるでしょう。
また最近では、仮想通貨をクレジットカードで購入できますから、クレジットカードで購入したビットコインを売って現金を引き出せば、その間に大きな騰落がない限りは、100%に近い換金率で受け取ることができます。
しかし、これらの行為は全て、免責不許可事由になる可能性が高いものです。
さらに、そのような買い物を無暗にやってしまうと、クレジットカードが現金化をしていると勘づく可能性も高いです。
クレジットカード会社から現金化を疑われると、カードは利用停止措置を受け、それ以上の現金化は不可能となります。
そればかりか、ショッピング枠の一括返済を求められることもあります。
そうなってしまえば、返済できない人がほとんどでしょうから、滞納することとなり、個人信用情報には金融事故履歴が載り、どんどん悪い方向に行ってしまいます。
キャッシュバック方式が確実
したがって、買取方式を利用するよりも、キャッシュバック方式を利用したほうが確実と言えるでしょう。
キャッシュバック方式の業者には、確かに悪質業者もありますが、それは正しく観察すればほとんど見敗れるものばかりです。
そして、優良業者ならば80%程度の還元率(利用額が大きければそれ以上の還元率)で現金化してくれるでしょう。
この場合、20%は業者の儲けと手数料として差し引かれることになりますが、それによって即日で現金を受け取ることができ、さらに自己破産の際にも響きにくくなります。
キャッシュバック方式における還元は、商品を購入した際の特典として付与されるものですから、それが問題とされることは少ないです。
ケータイ会社を乗り換えたら、機種代の大部分を現金でキャッシュバックしてもらえたり、家電量販店で家電を購入したら、かなりの高還元率でポイントをキャッシュバックしてもらえたりしますが、それと同じようなものなのです。
したがって、いざ自己破産となった場合にスムーズに破産するためには、キャッシュバック方式を使っておいた方がいいでしょう。
悪質業者は避け、できるだけ高還元率で、キャッシュバックを受けるようにしましょう。
まとめ
今も、買取方式で営業している業者はあります。
しかし、そのような業者では受け取れ
る現金が少なく、手間もかかり、さらに自己破産の際に免責不許可事由になる可能性が高いです。
したがって、買取方式の業者を利用するのではなく、キャッシュバック方式の業者を利用したほうが賢明です。
もちろん、その際には優良業者をしっかりと選んでください。