クレジットカード現金化をしたら自己破産ができなくなるって本当?
クレジットカード現金化は、昔に比べると随分と身近なものになりました。
利用者も年々増加しています。
しかし、クレジットカード現金化を利用する場合には知っておかなければならないことがあります。
それは、クレジットカード現金化を利用した人は、自己破産ができないということです。
本稿では、実例とともにクレジットカード現金化と自己破産の関係を見ていくことにしましょう。
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クレジットカード現金化が気軽に使えるようになった
クレジットカード現金化という方法は、昔からあったものです。
しかし、今も昔もそれほど良いイメージは持たれていないことは確かでしょう。
特に、昔のクレジットカード現金化は危ないイメージが強かったと思います。
例えば、人気漫画『ミナミの帝王』などを読んでいても、借金の支払いができなくなった人が、ヤミ金業者から指示されてクレジットカードを何枚も作ります。
そして、クレジットカード決済で電化製品やブランド品をできるだけたくさん買い、それをクレジットカード現金化業者に売ることでお金を作るという描写が登場します。
借金返済に困っている人は新たな借金をすることはできないため、クレジットカード現金化によってお金を作るほかないという描写です。
正直な換金率で運営をしているクレカ現金化業者
このことから、クレジットカード現金化業者は弱者を食い物にする存在というイメージがあったのです。
最近では、そのようなイメージは弱くなっています。
多くの業者の対応は紳士的ですし、良心的な換金率で取引をする業者も多くなりました。
また、インターネット上でクレジットカード現金化の情報を集めてみると、否定的な意見よりも肯定的な意見の方が圧倒的に多くなっていることも理由です。
このような肯定的な意見は、業者の自作自演によってばらまかれていることが多く、信用ならないものも多数あります。
しかし、当サイトの記事のように、広く調査をした結果として肯定的な意見が出てくることもあり、そのような情報がイメージ向上につながっているのだと思います。
その結果、昔に比べてクレジットカード現金化はライトな感覚で利用しやすいものとなり、実際に利用者は増えています。
貸金業法が改正されて総量規制が施行されたことから、収入がない人はお金を借りることができなくなり、収入がある人でも年収の3分の1以上を借りられなくなりました。
そのような人たちがお金を作る手段として考えられるのはクレジットカード現金化くらいのものですが、それがライトな感覚で利用できるようになったのです。
クレジットカード現金化の流行は、時代の流れにうまくマッチする形で現れた流行であるともいえます。
クレジットカード現金化がライトな感覚で利用できるというのは、もちろん暗いイメージが払しょくされつつあるから、というだけではありません。
いくら明るいイメージであろうとも、利用のためのハードルが高ければ利用者は増えないはずです。
クレジットカード現金化は、自分名義のクレジットカードを持っている人ならば、だれでも利用することができます(ショッピング枠に余裕が必要です)。
審査を受けることはありませんし、年齢も職業も関係ありません。
クレジットカードさえあれば、だれでも利用可能であり、お金を手にするまでの時間が早いというメリットもあります。
利用方法は問われない
消費者金融などでお金を借りるとき、どのようなことに使うのかを聞かれます。
生活費が足りないから、事故を起こしてお金が必要だから、子供の行事でお金が必要だから・・・などの理由がよくあります。
消費者金融業者ではこれらの理由から利用者の安全性を確かめているともいえます。
もし利用者がギャンブルや身の丈に合わない浪費によってお金を借りたいと思っているならば、やがて行き詰って返済できなくなることが考えられるからです。
もちろん、そこで真意を確かめることはできないため、ギャンブルに使いたいと思っている人が「事故で車の修理代が必要で・・・」などと言ってもなんら問題はないのですが。
一方、クレジットカード現金化では使途を聞かれることはありません。
クレジットカード現金化では審査を行うわけではありませんし、現金化をした時点で業者は利益を得られ、その後利用者がどれほど経済困難に陥ってもなんら関係はないからです。
そのため、クレジットカード現金化で手にしたお金の使い道は自由です。
よくある理由としては、
- 飲み会が続いてお金が無くなった
- 冠婚葬祭に伴う出費を用立てたい
- 子供の学校の行事のお金が必要
- 自営業をしている人が運転資金として
- 生活費がどうしても足りなくなった
- カード払いができない類の消費活動のため
などが挙げられます。
クレジットカード現金化の体験談などでは「飲み会のため」というのはよく見る例です。
予定していなかった飲み会が入り、断るわけにもいかず、しかし消費者金融から借りるのも嫌なのでクレジットカード現金化を利用したというものです。
私は会社勤めをしたことがないライターなので、「そんな飲み会断ればいいじゃん!」と思うのですが、組織人というのはそうもいかないのでしょう。
冠婚葬祭のためにというのもよく見る例ですね。
そのような体験談を見ると、結婚式や葬式が1ヶ月のうちに3回も4回も続いたなどと書かれています。
実際にはほぼあり得ないことであり、このような事態に見舞われる人はごく少数のはずです。
その時にお金のあてがなく、クレジットカード現金化を利用する人はもっと少ないことでしょう。
そして、その中から体験談の提供を行う人はもっと少なくなるのですから、このタイプの体験談はおそらく自作自演です。
もっとも、ある時友人の結婚式があり、御祝儀の3万円が手元にないためにクレジットカード現金化をするというのは十分に考えられることであり、そのような人はたくさんいます。
このほかにも、子どもの行事のお金が必要というものがあります。これも充分に考えられますね。
私が子供の頃、実家は非常に貧しく、兄の修学旅行のためのお金が払えずに学校からちょっと待ってもらったということがありました。
当時はクレジットカード現金化が今ほど浸透していなかったため利用はしていませんが、最近のように浸透している状況ならば、親は利用したかもしれません。
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このほか、生活費が必要になったという理由も挙がっていますが、このことから分かるように、多くの場合において、クレジットカード現金化は生活のためにやむを得ないシーンで利用されていることが分かります。
この中で気になるのが、「カード払いができない類の消費活動のため」というものです。
この利用が、後々厄介を引き起こす可能性があります。
ギャンブルのためにクレジットカード現金化を使う
カード払いができない類の消費活動とは、どのようなことを指しているのでしょうか。
それはズバリ、ギャンブルです。
パチンコや競馬を利用する際にはカード払いができず、現金でなければ支払いをすることはできません。
そして、クレジットカード現金化で作ったお金の使途は問われないため、現金がない人がどうしてもギャンブルに使うお金を用立てたいと思ったときに、クレジットカード現金化を利用することがあるのです。
手元に、クレジットカード現金化でギャンブルをした人の体験談があるので、それを紹介しましょう。
クレジットカード現金化でパチンコに
私は、学生時代からパチンコにハマっていました。
授業にはあまり出席せず、パチンコ屋に入り浸っていました。
学校の授業に出るのは最低限単位をもらうためであり、出席カードを友達に出してもらうこともよくありました。
今にして思えば、そんなことをしていれば4年間の大学生活で得られるものなどなにもありませんでした。
当時からそのことはなんとなく分かっていたのでしょうが、現実から目をそらし続けていました。
将来パチプロになろうか、と思ったこともありました。
しかし、パチプロというのはごく一部の優秀な人がなるもので、現実から目をそらしてパチンコに逃げているような私がなれるものではありません。
大学4年生になってから、周りよりも遅れて就活を始めました。
就活中もパチンコはやっていましたし、周りよりも遅れてのスタートでしたから、全くうまくいきませんでした。
結局、卒業してからフリーターになりました。
実家から遠く離れた大学に行っており、そこで就職を見つけたと親には嘘を言って実家に帰らず、アルバイトで生計を立てました。
親のすねをかじってパチンコに溺れて就職もできなかった私が、親元に帰れるはずもなかったのです。
アルバイトで稼いだお金はいつもパチンコに消えました。
私は間違いなくギャンブル依存症になっていました。
いつもパチンコにお金を呑まれて生活は厳しかったのですが、それでもパチンコがしたくてしたくて、消費者金融に手を染めました。
シフトによって年収は変わりますが、150~180万円くらいだったので、50万円しか借りられませんでした。
1社で50万円を借りると、そのお金はすぐにパチンコに消えました。
それでもパチンコがしたかったので他の消費者金融を回りました。
でも、どこも貸してくれませんでした。
審査の時にはまだどこからも借りていないと言いました。
しかし、後になって分かったのですが、消費者金融間では融資状況が共有されているので、嘘をついても借りられないんですね。
最終的にたどり着いたのがクレジットカード現金化でした。
ネットで見つけた業者を利用しました。
ショッピング枠が50万円あるクレジットカードを持っていて、ほとんど使っていなかったので、全額現金化しました。
得られたのは30万円でした。
それもなくなり、もうどこからもお金を得られなくなりました。
借金の返済は消費者金融に毎月1万5000円、クレジットカードはリボ払いで5000円ですが、リボ払いの方はいつ終わるかわかりません。
生活が余りに苦しく、ついに自己破産を考えるようになりました。
フリーターには100万円の返済でもかなりきついのです。
何年も苦しい思いをするならば、自己破産して7年間静かに暮らした方が良いと思ったのです。
しかし、弁護士からは自己破産はできないと言われました。
クレジットカード現金化をしていたからです。
私は今も借金返済をしながら細々と生活をしています。
未来が見えず、毎日が不安です。
ギャンブル依存症の体験談を見ると、これと似たような体験談がよく見つかります。
ギャンブルに溺れ、消費者金融に走り、クレジットカード現金化を利用し、自己破産できなくなるというものです。
この体験談で注目したい一つ目のことは、クレジットカード現金化の換金率があまりにも低いということです。
50万円の利用に対して30万円の換金であれば、換金率は60%です。
優良業者ならば80~85%での換金も可能となりますが、悪質業者を利用したために換金率が低くなってしまったのです。
ギャンブル依存症の人は金銭感覚が狂っていることが多く、換金率が低くともあまり気にせず利用し、後になって後悔することが非常に多いのです。
クレジットカード現金化を使うと自己破産できなくなる
次に、自己破産ができなかったということに注目しましょう。
彼のように、ギャンブルに狂って自己破産に至る人は、基本的に自己破産ができません。
なぜならば、自己破産の際には免責不許可事由というものがあり、借金したお金をギャンブルなどで浪費しているとなれば、自己破産が認められないのです。
体験談の人は、消費者金融から借りたお金をパチンコに使っていたため、自己破産は認められません。
ならば、消費者金融から借りずにクレジットカード現金化だけをしていたのであれば、自己破産は可能なのでしょうか。
そんなことはありません。
クレジットカード現金化も免責不許可事由に概要するからです。
そもそも自己破産というものは、裁判所が債権者と債務者の間に入り、「お金を借りた債務者はどうしてもお金が支払えない状況になっており、今の状況では人生の再建も不可能です。
ですから、お金を貸した債権者には申し訳ないけれども、免除してやってくれませんか」と取り成すものです。
このとき、債務者がギャンブルなどで浪費していたとなれば、債権者が認めないのは当然です。
クレジットカード現金化にしてもそうです。
クレジットカード会社は、利用規約において現金化を認めていません。
クレジットカード現金化は、クレジットカード会社に対しては普通のショッピングをしたように見せかけ、実際には現金を得ているのですから詐欺罪に該当します。
また、クレジットカードで買った商品は、返済が全て終わるまで所有権はクレジットカード会社にあります。
そのため、それを売って現金を得たならば横領罪に該当します。
つまり、詐欺罪や横領罪を犯して現金を得ていた債務者が、法律を盾にとって自己破産をしたいと言ったところで、それが認められるわけはないのです。
以上のように、クレジットカード現金化をしている人は自己破産ができないことを知っておくべきでしょう。
そもそも、クレジットカード現金化をする人には、消費者金融からそれ以上借りられない、あるいは無職で返済のあてがないため借りられないことから、クレジットカード現金化をしている人が多いものです。
前者ならば、消費者金融とクレジットカード会社に返済していかなければならず、後者ならば収入がない中でクレジットカード会社に返済していかなければなりません。
にっちもさっちもいかなくなり、自己破産を考えなければならなくなる人も出てくるでしょう。
しかし、クレジットカード現金化をしている人は自己破産ができません。何が何でも完済するしかないのです。
したがって、クレジットカード現金化をする人は、まずきちんと返済できるかどうかを考えてみてください。
自己破産という手はないのですから、返済できない可能性があるならば、利用すべきではありません。