アマゾンギフト券現金化業者の実態調査レポート
約二年前は、クレジットカード現金化といえばキャッシュバック方式が主流でした。アマゾンギフトでの現金化もありましたが、ほとんど見かけることはなかったものです。
しかし、最近はアマゾンギフト現金化業者が非常に多くなっています。
そこで、アマゾンギフト現金化業者の実態を調べるべく、色々な調査をしてみました。
見出し
クレジットカード現金化と私の関係
この記事にたどり着いた人の中には、「クレジットカード現金化」のキーワードで検索してたどり着いた人も多いことでしょう。
当サイトではクレジットカード現金化の賢い利用方法について徹底的に解説しており、悪質業者の避け方から優良業者の選び方まで様々な角度から解説してきました。
当サイトで解説してきたとおり、一般的にクレジットカード現金化で利用されている方法と言えば買取方式とキャッシュバック方式の二種類です。
買取方式とは、利用者に換金性の高い商品を(クレジットカード決済で)買ってもらい、それを現金化業者が買い取ることによって現金化をする方法です。
一方キャッシュバック方式とは、現金化業者が提供するキャッシュバック付き商品をクレジットカード決済で購入すると、そのキャッシュバック相当分の現金を受け取ることができるという方法です。
一昔前、店舗型のクレジットカード業者しかなかったことには買取方式が主要な方法でしたが、インターネットが普及してからはネットで営業する無店舗型の現金化業者が増え、次第にキャッシュバック方式がメインの方法になってきました。
さて、私がクレジットカード現金化の調査を開始したのは二年前くらいのことで、そのころは主にキャッシュバック方式の業者を利用することを前提として色々な解説をしてきました。
一旦は書くべきことをほぼ書き尽くして調査を休んでいたのですが、最近になってまた調査の必要が生じました。
なぜならば、最近は色々な新種の現金化手法も出てきていると知ったからです。
中でも業者の数が増えているのが、アマゾンギフト現金化業者です。
この業者では、クレジットカード決済で購入したアマゾンギフトを買い取ることで現金化をしています。
どのような業種でもいえることですが、新興の業種には悪質業者も多いものです。
正直な換金率で運営をしているクレカ現金化業者
これは、新たに出現した業種では法的整備が行き届いておらず、グレーもしくはブラックな取引がはびこりやすいからです。
そもそも、クレジットカード現金化自体が悪質業者を取り締まり切れていない業界なのですから、そこから派生したアマゾンギフト現金化業者にはさらに悪質業者が多くなる傾向は避けられません。
そこで、私はまずアマゾンギフト現金化業者において、悪質であるか優良であるかの見極め方などを解説することにしました。
一度調べ始めたら色々手広く調べたくなる性分ですから、調査の過程で色々な業者に電話調査なども行ないました。
その中で悪質業者にも出会い、ひどい対応も受けました。
しかし、嫌な思いになったなどと言うことはなく、これは良いネタになると思ったまでです。
その電話内容はきちんと記録し、電話内容を書き、業者名を公表し、本稿を読んでいる皆さんがそのような悪質業者を利用しないための参考になれば幸いです。
調査の方法
調査の方法は以下の通りです。
- 業者選びが恣意的にならないために、「アマゾンギフト 現金化」のキーワードで検索を行い、検索結果の一番上に表示されるアマゾンギフト現金化業者のランキングサイトを選ぶ。その名から上位6位を選び調査対象とする
- 各業者の古物商許可番号を調べ、記載している業者と記載していない業者を選別する
- 記載している業者が実際の登録業者であることを確認するために、東京都公安委員会の古物商届出一覧のファイルを参照する
- 古物商届出一覧に記載されていなかった業者に問い合わせを行う
- 業者から「間違いなく登録している」との回答を得た場合には、東京都公安委員会に問い合わせて真偽を調べる
- 古物商許可番号を記載していない業者に電話を行う
- 記載していない業者の対応に応じて、東京都公安委員会に問い合わせを行う
調査結果
上記の流れで調査を行った結果、得られた結果を書いていきましょう。
選んだ業者
上記の通り、検索結果の一番上に表示されたランキングサイトを参考に、業者選びを行いました。
ランキングサイトの上位6位は以下の通りでした。
1位 買取りボブ
2位 amatera
3位 買取ライフネット
4位 チケットのふくふく
5位 ハッピーマネー
6位 換金エクスプレス
古物商許可番号の調査
次に、各業者の古物商許可番号を調べました。
なぜならば、アマゾンギフト現金化業者は古物商に当たるからです。
古物商とは、利用者の所有物を買い取って転売することで利益を得ている業者のことです。
古本、ブランドバッグ、金券、洋服、電化製品などを買い取っている業者は世の中にたくさんあり、ブックオフや大黒屋といった超有名な会社も古物商に当たります。
アマゾンギフト現金化業者も、アマゾンギフトを買い取って利益を得ているため、古物商に当たります。
古物商は古物商法という法律の下に運営されており、開業にあたっては管轄の公安委員会に運営許可の申請を行い、許可を得る必要があります。
この時に交付される番号が古物商許可番号です。
無許可で運営している業者は3年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。
また、ホームページには古物商許可番号の記載が義務付けられており、この表示義務に違反している、つまり記載をしていない業者は10万円以下の罰金となります。
そもそも、古物商許可番号は当然取得していることが取引の前提となり、利用者も古物許可番号を確認することで安心して取引ができるわけですから、記載することは業者にとってもメリットがあることです。
したがって、表示していないのには相応の理由があることが予想され、業者がうっかりミスで記載していないのでなければ無許可営業である可能性も考えられます。
したがって、悪質業者であるかどうかを判断するためには、古物商許可番号の記載の有無を調べるのが第一に重要であるともいえます。
調査の結果、古物商許可番号を記載している業者は買取ボブ、amatera、ハッピーマネー、換金エクスプレスであり、記載していない業者は買取ライフネット、チケットのふくふくであることが分かりました。
古物商届出一覧との照会
しかし、古物商許可番号に記載がある業者も安心はできません。その記載が虚偽の記載である可能性を否定できないからです。
それを調べるために、東京都公安委員会の公開している古物商届出一覧と照らし合わせてみました。
この一覧には、届出が行われている業者が記載されているため、上記4社の古物商許可番号が本物ならば、この一覧に含まれているはずです。
しかし、調べてみると驚いたことに、この4社の全てが古物商届出一覧に記載されていませんでした。
業者への問い合わせ
まさか、全部嘘の番号を記載しているのか?と戦慄を覚え、すぐに電話攻勢をかけました。
電話したのは、買取ボブです。
対応スタッフの物腰は柔らかいものでした。
この会話によって、古物商であるとの自覚があることを確認できました。
東京都公安委員会への問い合わせ
買取ボブの強気の姿勢に、もしかしたら東京都公安委員会の資料が古いのではないかと思って電話しました。
東京都公安委員会の人に事情を伝えると、
とのことでした。
私が調べることはできるか聞いたら、古物許可番号と会社名を伝えると調べることができるとのこと。
有限会社日商貿易という会社名と古物許可番号を伝えると、確かに登録がされていました。
他の3社についても同様の理由から一覧に記載されていないのかと思い、これも合わせて調べてもらったところ、きちんと登録されていました。
したがって、買取ボブ、amatera、ハッピーマネー、換金エクスプレスの4社はきちんと古物商法に則って運営されている業者であり、その点での悪質性はないと言えます。
しかし、東京都公安委員会の担当者はこんなことも言っていました。
つまり、古物商許可番号を持っていることはあくまでも最低限の条件であり、古物商許可番号が記載されているからと言って100%優良業者であるとは限らないということです。
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古物許可番号を記載していない業者
ということは、古物商許可番号を記載していない業者は最低限の条件も満たしておらず、悪質業者である可能性が極めて高いと考えられます。
古物許可番号を記載していなかった買取ライフネットとチケットのふくふくに電話をしてみました。
電話はもちろん非通知でかけています。
買取ライフネットとの電話はこうでした。
利用者は古物許可番号の記載を見て、許可店であることを確認したうえで契約することもあるのに、契約しなければ教えてくれないとのこというのはおかしなことです。
また、ホームページには記載していないと明言していることから、表示義務を怠っているということを自白したことになります。
続いて、チケットのふくふくに連絡を行いました。
チケットのふくふく(以下、ふ)「はい、チケットのふくふくです」
この時点で、危なそうな印象を受けました。
非常に面倒くさそうな対応なのです。
この後、私が「でも古物商許可番号がわからないと調べられないじゃないですか」と言うと、全て言い終わらないうちに電話を切られてしまいました。
こんな対応の業者がまともであるはずはなく、悪質業者であることは間違いありません。
東京都公安委員会に連絡
すかさず東京都公安委員会に連絡をしました。
先ほど対応してくれた人と同じだったので話はスムーズでした。
古物商許可番号が記載されていないことや電話対応など全て伝えると、「ホームページを解説している業者は古物商許可番号を記載する義務がある」と言っていましたし、電話対応で教えてくれなかったというと、唸っていました。
しかし、公安委員会の対応にはやや消極的なものを感じました。世の中にはそのような業者は多く、真面目に取り締まるとキリがないのかもしれません。
こんなことを言っていました。
その業者がホームページ上で色々な物を実際に買い取っていないならば、表示義務がない場合もあるんです」
たしかに、これらの業者はホームページ上では買い取りを行っていません。
しかし、申込フォームを送信することで実際に買い取りは行われているため、実質的にはなんら変わりありません。
そのため、
と聞いてみました。
すると、その対応の人は「明確な判断はここではできない」と言っていました。
確かに、専門的な解釈をするには、電話口では難しいという事情もあるのでしょう。
その後、業者情報を提供してくれとのことなので、業者名・代表者名・所在地などを伝え、インターネットで業者名を検索すればすぐに見つかるということも伝えました。
東京都公安委員会は調査してみるとのことでしたが、「(おそらく個人情報など)お伝えできない情報もありますから、その業者が無許可営業であったかどうかはお知らせすることはできません」と言っていました。
きちんと取り締まることを期待していますが、取り締まりの様子が確認できないのは残念です。
買取ライフネットとチケットのふくふくが今後どうなっていくかは分かりませんが、定期的に調査を行い、変化があればまた記事にしようと思います。