クレジットカード現金化とキャッシングはどちらがお得?
クレジットカード現金化に関する情報の中に、クレジットカード現金化はキャッシングよりもお得だとするものがあります。
果たして、これは本当なのでしょうか。
クレジットカード現金化はどれだけお得?
クレジットカード現金化が普及しつつある昨今、インターネットで手軽に利用できること、現金を素早く手にできること、信用情報に履歴が残らないことなどから、利用者が増えています。
また、利用を推奨するサイトもかなり増えたという印象があります。
利用を推奨するサイトの中には、かなり強引な論理展開が見られることもあります。
また、クレジットカード現金化業者自身も、事実とかけ離れた宣伝をすることがあります。
これは、クレジットカード現金化業者は貸金業者ではないことや、法的規制を受けにくい業界であることから、誇大広告も取り締まりを受けにくいのだろうと思われます。
正直な換金率で運営をしているクレカ現金化業者
利用を推奨するサイトや業者がよく用いる、強引な宣伝には、以下のようなものがあります。
このように言われてしまうと、知識を持っていない人ならば、キャッシングよりもクレジットカード現金化を利用したいと思うかもしれません。
さらに、キャッシングでは審査を受ける必要があり、提出する資料を揃えたり、職場に在籍確認が行われたり、個人信用情報に借入の履歴が残ってしまうのに対し、クレジットカード現金化ではそのような面倒なこともありません。
しかし、クレジットカード現金化よりもキャッシングのほうが劣っているように見せかける、このような論理展開はかなり強引なものだといえます。
詳しく見ていくと、クレジットカード現金化の実質的な年利は、キャッシングよりもかなり高いのです。
クレジットカード現金化の実質的な年利
確かに、クレジットカード現金化を行った場合、利用額分の返済はクレジットカード会社に対して行っていくものですから、年利にして10%程度になると思います。
多くの消費者金融では、年利18%に設定されていますから、それと比較した場合には年利は低いといえます。
しかし、これをもとに「クレジットカード現金化はキャッシングよりも年利が低い」というならば、一種の詭弁です。
なぜならば、クレジットカード現金化を行った際には、利用したショッピング枠を丸ごと受け取れるわけではないからです。
例えば、クレジットカード現金化で10万円を現金化するならば、8万円程度を受け取ることが多くなるでしょう。
クレジットカード会社に対する返済は、年利10%程度で元金10万+利息を返済していく必要がありますが、実際に手にしている現金は8万円なのです。
差額の2万円は現金化業者の報酬と手数料ですが、利用者はこれも含めた10万円を返済していく必要があります。
もし、そのカード会社が、利用の2ヶ月後に返済する条件であり、2ヶ月後に10万円を返済するならば、年利換算でどれくらいになるのでしょうか。
詳しい計算は省きますが、年利281.5%程度になります。
キャッシングを使えば年利18%であるのに対し、還元率80%のクレジットカード現金化を利用した場合の年利は281.5%であり、約15倍の利息を支払うことになるのです。
クレジットカード現金化を利用したとき、利用者はあくまでも還元率相当の現金、上記の場合は8万円を受け取ったという意識が強く、10万円を使った意識はあまりないものです。
そのため、差額の2万円をそれほど意識しておらず、10万円の利用に年利10%程度の利息がかかるだけだといわれれば、なるほど安いと思ってしまいます。
しかし、利用したショッピング枠を丸ごと受け取っているならば、確かに年利10%程度だと喜んでいいのですが、実際には業者の報酬と手数料で差し引かれたものも返済していかなければならないのです。
キャッシングの方が優れている
このことから、クレジットカード現金化とキャッシングを比較した時、キャッシングの方が確実に優れていることが分かります。
クレジットカード現金化業者の中には悪質業者も多く、慎重に利用していかなければ、還元率はもっと下がってしまうこともあり、実質年利に換算した場合にはもっと高い利息を支払うことになります。
もし、悪質業者を利用してしまい、還元率70%にしかならず、10万円の利用で7万円を受け取り、2ヶ月後に10万円返済する場合の、実質的な年利はどうなるでしょうか。
この場合には、年利750%で借り入れたのと同じことになってしまいます。
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一方、消費者金融業者なども一昔前はブラックでしたが、今では大手銀行の傘下に入るなどして、かなりクリーンになっています。
レイク、アコム、プロミスあたりの大手消費者金融を使えば、悪質なダマシを受ける可能性はほぼゼロであり、クレジットカード現金化よりもずっと安全性は高いです。
クレジットカード現金化の利点といえば、オンラインで手軽に利用できること、審査が不要であること、スピーディであること、信用情報に履歴が残らないことなどです。
これらのメリットは確かに大きいのですが、「だからこそ、キャッシングよりもクレジットカード現金化を利用すべき」と言えるほどのメリットではありません。
手軽に利用したいから、審査を受けたくないから、すぐに現金が欲しいから、信用情報に履歴を残したくないからなどの理由から、十数倍、場合によっては何十倍もの年利を受け入れて、クレジットカード現金化を利用するというのは、どう考えてもまともな判断ではありません。
クレジットカード現金化かキャッシングかという選択ができるならば、迷うことなくキャッシングを利用すべきなのです。
クレジットカード現金化は誰のためのもの?
ならば、クレジットカード現金化は誰のためのものなのでしょうか。
それは、いうまでもなくキャッシングを利用できない人のためのものです。
2010年に総量規制が施行されてからというもの、年収の3分の1までしか借りることができなくなりました。
既に年収の3分の1まで借り入れている人は、それ以上に借りることができなくなりました。
もちろん、年収が低い人ほど借り入れられる額も低くなります。無収入の人は、一切借りることができません。
このことから、キャッシングを利用できない人も大勢出たのですが、そのような人が、高利貸しや闇金業者に流れてしまうことも多々あります。
高利貸しはまだしも、闇金業者を利用した時の悲惨さは、今更解説する必要もないでしょう。
キャッシングを利用できない人は、高利貸しや闇金業者を利用するよりも、クレジットカード現金化を利用するべきです。
クレジットカード現金化は、実質的な年利は非常に高いのですが、返済すべき元金は比較的少額であり、クレジットカード会社が求めてくる利息も、あくまで元金の10%程度ですから、クレジットカード現金化を利用したからと言って、生活がたちまち破綻するようなことはありません。
しかし、闇金を利用してしまうと、生活が大きくぐらつく可能性が極めて高いのです。
ですから、キャッシングが利用できない人は、まずクレジットカード現金化の利用を検討すべきなのです。
まとめ
クレジットカード現金化は、利用額に対してカード会社が請求する利息だけを考えると、金利は年利10%程度になっていることが多いです。
しかし、利用者が実際に受け取れる金額は、現金化に利用した金額から目減りしているため、受け取った現金に対する返済金額と返済までの期間で考えた時、実質的な年利はキャッシングよりもはるかに高くなります。
したがって、「クレジットカード現金化はキャッシングよりも低金利でお得」などという意見には流されないようにしてください。
資金繰りの効率を考えた時、クレジットカード現金化はキャッシングよりもはるかに劣っているのです。
キャッシングを利用できるならば、迷わずそちらを利用するようにしてください。