事業の運転資金としてクレジットカード現金化が有効な場合とは?
クレジットカード現金化業者では、法人の利用も受け入れている場合が多いです。
しかし、法人がクレジットカード現金化を利用するのは、果たして有効な手段なのでしょうか。
銀行から借りられないことが多い
多くの場合、クレジットカード現金化は、総量規制などによって借入が難しい個人が利用するものです。
しかし、クレジットカード現金化について調べていくと、事業用の運転資金調達のために、クレジットカード現金化が推奨されていることもあります。
実際のところ、事業資金をクレジットカード現金化で調達するという方法は、いかがなものなのでしょうか。
まず言えることは、銀行融資などを受けられる場合には、そちらを利用したほうが良いということです。
銀行融資を受けられた場合、年利2~3%程度での借入も可能です。これくらいの低金利ならば、金利が事業を圧迫することはありませんし、好ましい条件だと考えることができます。
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しかし、銀行融資は審査が非常に厳しいというデメリットがあります。
審査に数週間を要することもあり、それだけの期間を要したうえに融資を拒否されることもあります。
したがって、良い条件で借りられるものの、すぐに資金が必要な場合には利用できません。
そして、ビジネスでは緊急に資金を必要とすることがあります。
資金繰りが上手くいかず、手形の支払いが危ない場合など、不渡りを起こしてしまうと信用を著しく損なうことになりますから、何としてでも資金を作りたいと思うでしょう。
しかし、銀行ではそのような緊急のニーズには対応していません。
どこで資金を作る?
緊急にお金を必要としており、銀行融資を頼れない場合には、どうすればよいのでしょうか。
考えられる方法はいくつかあります。
商工ローンから借りる
商工ローンとは、事業者向けの消費者金融のようなものです。
銀行で借りられなかった事業者の受け皿になっており、最大1000万円程度まで貸してくれることがあります。
また、融資もスピーディです。
しかし、商工ローンは金利が18%程度になることも多く、返済期間は最長でも5年程度であり、銀行よりもはるかに条件が悪いです。もちろん、会社の状況が悪ければ商工ローンでも借り入れを断られてしまうこともあります。
さらに、銀行や他の企業は商工ローンで借りる事業者を嫌います。
資金繰りが困っているからと言って、商工ローンで借りていると、周りからは「銀行から借りられない、資金繰りの危うい会社」と見られてしまうことになります。
そのため、銀行は追加融資を断るのはもちろんのこと、融資を打ち切って貸しはがしに出る可能性もあるといわれています。
貸しはがしとは、貸付先の信用状況が著しく悪化していると判断した場合、従来の返済期間を無視し、貸付金の全額返済を求め、時に強引な取り立ても行なうことです。
どうしようもなく困って商工ローンで融資を受け、そこから復活した事業者もいることでしょうが、できるだけ利用しないに越したことはありません。
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ファクタリングを利用する
ファクタリング(売掛金や手形といった売掛債権を現金化すること)によっても、運転資金を得ることができます。
ファクタリングで売掛債権を現金化するにあたっては、相応の手数料がかかります。
3社間ファクタリングならば5%以下、2社間ファクタリングならば10~30%であり、多くの場合は2社間ファクタリングを行います。
ファクタリングを利用すれば、回収までに時間がかかる売掛債権を現金化することができ、財務内容もすっきりし、色々な効果が得られるため、おすすめの方法です。
銀行への悪影響もありません。
しかし、そもそも掛売をしない商売の場合には、ファクタリングするべき債権がなく、ファクタリングを活用することはできません。
クレジットカード現金化を利用する
商工ローンから借りるとまずいことがあるため利用できず、ファクタリングを利用できないとなれば、クレジットカード現金化が利用すべき方法となります。
クレジットカード現金化ならば、借入ではないため信用情報にも履歴が残らず、銀行に知られる恐れもありません。
また、事業者が法人カードで現金化をする場合、数百万円単位での現金化になることも多いでしょうから、その場合の還元率は高めになります。
ファクタリングを利用した際の手数料よりも、割安で利用できる可能性もあります。
しかし、クレジットカード現金化をクレジットカード会社に知られてしまった場合には、大変なことになってしまいます。
企業が法人カードで何百万円もの現金化をすれば、金額が大きいだけに目につきやすくなります。
そして、調べられたときに良くわからないものを大量に購入していたとすれば、現金化目的での利用を疑われ、強制退会・残債一括請求という措置を受けることになります。
数百万円単位の現金化を行い、残債を一括請求されてしまえば、事業が傾いてしまうことにもなりかねません。
だからといって、返済せずにブラックになれば、銀行も融資を打ち切って貸しはがしに踏み切り、事業は破綻してしまうことでしょう。
したがって、法人カードでクレジットカード現金化をするならば、必ず優良業者を利用し、業者に確実にヒアリングするようにしましょう。
そのうえで、業者が事業に配慮した現金化をしてくれるならば、その業者を利用したほうが安全です。
それでも銀行が一番
上記の通り、事業資金を得るための方法には色々あり、条件によってはクレジットカード現金化が好ましい場合もあります。
しかし、根本的な考え方をすれば、やはり銀行融資が一番です。
低金利で長期にわたって借り入れることができ、あらゆる方法よりも優れています。
したがって、商工ローン、ファクタリング、クレジットカード現金化などの利用を検討しなくても良いように、計画的に事業を営み、計画的に資金繰りをしていくことが一番大切です。
その上で、どうしても資金繰りが危なくなった場合のみ、クレジットカード現金化などを検討するようにしましょう。
まとめ
銀行からの融資を拒否された、あるいは銀行の審査を待つ余裕がない場合、商工ローンや売掛債権の現金化を頼りたくない・頼れないならば、クレジットカード現金化を利用するのが良いでしょう。
法人カードはショッピング枠が大きいため、現金化によってまとまった金額を調達することができます。
その際には、クレジットカード会社にバレないように注意が必要ですから、一層詳しく業者を検討し、必ず優良業者を利用するように心がけてください。