株主優待券の換金、クレジットカード現金化に使えるか?
株主優待がせっかく手元にあっても、株主優待の用途は限定的であるため、持て余している人もいると思います。
そのような場合には、換金を検討してみるのが良いでしょう。
また、株主優待券はクレジットカードの現金化に使えるのでしょうか。
株主優待とは
ここ数年、株主優待に注目が集まっています。
株主優待は、海外の企業ではほとんどみられない、日本独自の文化といえるものであり、以前から注目されていなかったわけではありません。
しかし、株主優待に関する書籍や雑誌は、随分と多くなったように思います。
これは、メディアの影響もあるのでしょう。
例えば、プロ棋士の桐谷広人さんなどは、株主優待に注目した投資を行い、光熱費などを除く生活費は全て株主優待で賄っています。
株主優待だけで生活するというと、窮屈に感じる人もいるかもしれませんが、そうでもありません。
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雑誌などで生活ぶりを見てみると、多種多彩な企業から届けられる商品によって、食生活は豊かですし、株主優待でマッサージを受けたり、映画を見たり、商品券で買い物をしたりと、なかなか快適そうな印象を受けます。
また、株主優待によって投資効率をあげられるケースもあります。
株式投資の大きなうまみの一つは、値上がり益だけではなく、配当金によって利益を得られることであり、無配当の企業に投資している場合を除けば、配当金を受け取ることができます。
日本の企業では、配当金の平均は2%前後となっており、100万円を投資している場合には、年間で約2万円の配当を得ることができます。
しかし、株主優待を提供している企業では、配当金の他に株主優待も提供しているのですから、株主優待を考慮した場合の実質的利回りは、平均利回りの2%を超えるケースが多々あります。
この時の利回りを「優待利回り」と言うのですが、優待利回りまで考慮すれば、5%以上の利回りを目指すこともさほど難しくありません。
このように、著名人の影響や、株主優待が投資効率にもたらす効果もあって、株主優待に注目が集まっているのです。
もちろん、株主優待などいらないから、それを配当に回してくれという意見もよく見られます。
海外の著名投資家の中には、日本の株主優待という文化を不可解なものとみなす傾向もありますし、筆者としても、株式投資を実践する中で、株主優待はいらないから配当金を増やしてほしいと思っている方です。
しかし、それはなかなか望みがたく、株主優待はもらっておいても損ではないのでもらっておこうというくらいに考えています。
株主優待には色々
一口に株主優待といっても、色々なものがあります。
多くの場合は、その企業の製品が提供されます。
サービス業系の企業ならば、自社のサービスの無料券や割引券を提供しますし、食品業ならば自社の食品、外食産業ならば割引券といった塩梅です。
具体例を挙げると、ANAやJALといった航空会社、JRや小田急電鉄といった鉄道会社ならば、運賃の割引券が配布されます。
オリエンタルランドやよみうりランドといったレジャー施設でも、施設利用料の優待冊子や無料券が配布されます。
日清食品ならばチキンラーメンやカップヌードル、ダイドーならばデザートやコーヒーなどが配布されます。
すかいらーく、マクドナルド、吉野家といった外食系の会社ならば、割引券が配布されます。
一方、自社製品を提供することが難しい会社もあります。
例えば、企業向けにIT技術を提供している会社、不動産業を営む不動産会社、自動車の部品を製造している会社などでは、自社製品を株主に提供することができません。
そのような会社では、クオカードやお米といった、自社製品とは無関係であるものの、株主に喜ばれやすいものを株主優待として提供しています。
株主優待にも人気・不人気がありますが、株主優待が人気の企業では、株主優待をもらうために投資する人も多く、値下がりがしにくい傾向があります。
また、株主優待が充実すると、株価が大きく上がることもありますから、値上がり益を狙えることもあります。
ただし、企業の業績悪化などによって株主優待が廃止になったり、提供される商品が少なくなれば、株主優待のうまみはなくなり、投げ売りが殺到し、株価が大きく下がることもあります。
このことから、株主優待をもらいたいならば、業績の安定している企業を選ぶことが大切だといえます。
株主優待は換金できる
株式投資をしていれば、株主優待をもらうこともあるでしょう。
しかし、株主優待目的で投資していない場合、使いどころに困ってしまうこともあります。
例えば、出張も旅行もしない人が、ANAやJALに投資して、割引券をもらったところで、使いどころがなくて困ってしまいます。
航空会社の優待券は有効期限が長くありませんから、持て余しているうちに有効期限が切れてしまうこともあります。
レジャー施設の優待もそうですね。オリエンタルランドの無料券などをもらっても、まったく利用価値がない人は多々いると思います。
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また、外食産業の優待券にしてもそうです。
吉野家やマクドナルド、CoCo壱番屋などの優待券は、多くの人にとって利用価値がありそうですが、外食を好まない人、健康志向からファーストフードを嫌う人などにとっては、利用価値がありません。
そのような場合に、優待券を有効期限内にうまく利用するためには、換金するのが一番です。
これらの優待券の中には、自分にとっては利用価値がなくとも、人にとっては大いに利用価値があるものもありますから、そのようなものは金券ショップなどで買い取ってもらうことができます。
中には、高額買取りの対象となるものもあります。
ただし、これらの優待券は、有効期限の残存期間が短くなるにつれて価値が落ちていきますから、優待券をもらったらすぐに換金することが重要です。
また、優待券の中には、需要が低いものはかなり安くでしか買い取ってもらえなかったり、そもそも買取不可とされていることもあります。
その場合には、ネットオークションで転売するのが良いでしょう。
金券ショップでは、それがオンラインのショップならば別ですが、店舗型のショップなどは利用者が限定的であり、需要の低い優待券はなかなか売れず、安い価格でしか買い取らないものです。
しかし、ネットオークションはならば、利用者が非常に多く、その中には一般的に需要が低い優待券でも、利用したいと考えている人がたくさんいます。
そのような人に向けてオークションで転売すれば、それなりに額面に近い価格で売れることもありますから、換金効率は高まります。
したがって、持て余している優待券がある人は、オンラインの金券ショップなどでレートを確認し、高く買い取ってもらえるならば、その金券ショップで売るのが良いでしょう。
しかし、極めて安い価格でしか買い取ってもらえない、あるいは買取不可とされているならば、ネットオークションを利用して転売するのが良いでしょう。
クレジットカード現金化に使えるか?
クレジットカード現金化について解説している当サイトで、本稿のような解説をしていることから、クレジットカードをうまく使って株主優待をゲットし、現金化に利用できるのではないかと思っている人もいるでしょう。
しかし、株主優待券は、クレジットカード現金化に利用することができません。
ネットオークションなどでは、株主優待がたくさん出品されていますが、株主優待券は金券と同様の性質を持っているものであるため、百貨店の商品券やプリペイドカードといった金券と同様に、クレジットカードでの決済ができません。
そのため、例えばある企業の割引優待券が出品されている場合、それを落札した場合には、クレジットカードで支払うことはできません。
したがって、再度オークションや金券ショップで転売することによって、現金を得ることも不可能なのです。
もっとも、この方法がもし可能であったとしても、回りくどい割にそれほど大きなメリットがあるとは思えません。
単に、クレジットカードと優待券を使って現金化をするための方法というだけのことで、この方法では時間もかかりますし、優待券は一般的な金券などよりも確実に高く売れるとは限らないものですから、買ったものの高く売れなかったということもあるでしょう。
以上の通り、優待券を通してクレジットカード現金化を図ることはできず、また仮にできたとしても、最初から現金化業者に依頼して、80%以上でのキャッシュバックを図った方が賢明だといえます。
まとめ
株式投資をしていれば、株主優待券をもらう機会がありますが、利用価値がない人は、換金して現金を得るのが良いでしょう。
また、クレジットカードで株主優待券を購入し、それを転売することによって現金を得るという方法は不可能です。
もし可能であったとしても、そもそも株主優待券を持っているということは、株を保有しているのでしょう(株をすでに売ってしまった、株主優待だけ人にもらったなどの場合を除いて)。
したがって、現金化どうこうというよりも、株を売って現金を得たほうが堅実な方法だとも言えます。
本稿は、もてあましている株主優待券が手元にある場合の参考にしていただければと思います。