いまだにクレカ現金化が「いかがわしい」と思われている理由
クレジットカード現金化は「いかがわしい」と思われることが多いものです。
なぜ怪しいのか分からず、漠然と怪しいと思っている人もたくさんいます。
では、なぜいかがわしいと思われるのでしょうか。
見出し
クレジットカード現金化は昔からあった
クレジットカード現金化は、クレジットカードのショッピング枠を利用して現金を得る手法です。
今ではそれなりに知名度が高まってきましたが、筆者がクレジットカード現金化に初めて携わった約3年前、まだそれほど知名度は高くなかったように思います。
それでも、徐々に利用者を増やしていき、今では多くの人に知られるようになっています。
と言っても、クレジットカード現金化は、最近になって出て来た手法ではなく、ずっと昔からありました。
明確な起源はわかりませんが、クレジットカード現金化はクレジットカードさえあれば可能なものですから、クレジットカードが誕生した後に、まもなく誕生していると思われます。
正直な換金率で運営をしているクレカ現金化業者
実際、昭和の金融マンガなどを見ていると、クレジットカード現金化の描写がしばしば出てきます。
借金をして返済できなくなった人に対し、高利貸しなどがクレジットカードを何枚も作らせ、家電などを買わせて買取業者に買い取らせ、買取代金を返済に充てさせるという描写があります。
昔のクレジットカード現金化では、このような描写の通り、ショッピング枠で業者指定の商品(換金性の高い商品)を購入し、業者に買い取ってもらうことで換金をしていました。
今でも、そのようなスタイルの業者はありますが、減少傾向にあります。
どうして減少傾向にあるかといえば、そのような業者では買取りのために店舗を構える必要があり、経費が掛かるからです。
今の時代、インターネット社会ですから、店舗を構えずにオンラインで営業する現金化業者がほとんどになっています。
流行の背景
現代のクレジットカード現金化の流行の背景には、インターネットの普及と総量規制の施行が挙げられます。
まず、インターネットの普及によって、オンラインで、無店舗での営業が可能となりました。
換金性の高い商品を指定して買い取るのではなく、自社で提供する商品をクレジットカードで購入してもらい、キャッシュバックとして現金を付与するという方法によって、オンラインでの営業が可能となったのです。
買取方式ならば、商品を買ってもらい、査定し、支払うという手間がかかるのに対し、キャッシュバック方式ならば商品を買ってもらい、キャッシュバックを支払うという流れで現金化できるため、対面せずにオンラインで取引でき、即日での支払いも可能になりました。
利用者はスピーディな現金化が可能であり、業者としては店舗を構えずに省コストでの運営が可能であり、両者に得があるため、業者の数も利用者の数も多く、普及してきていると考えられます。
また、スマホの普及によって、より手軽にインターネットにアクセスできる環境が普通になったことも、普及を後押ししていることでしょう。
また、それと同じく大きな影響をもたらしたのが、2010年に施行された総量規制です。
それまでは、貸金業者を利用者に貸し付ける際、貸付額の上限は決まっていませんでした。
そのため、業者が貸しすぎたり、利用者が借りすぎたりして、多重債務に苦しむ例が後を絶ちませんでした。
そこで、2010年に、総量規制という法律が施行されました。
これは、貸金業者は、利用者の年収の3分の1までしか貸してはならないとする法律です。
これによって、業者による貸しすぎは防止されたものの、借りたくても借りられない人も出てきました。
すでに年収の3分の1まで借りている人や年収がない人は借りられないからです。
これに対し、クレジットカード現金化は借入ではありません。
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すでに持っているクレジットカードのショッピング枠で買い物をし、キャッシュバックを受け取るものですから、現金化業者から借り入れ、返済していくものではありません。
もちろん、ショッピング枠を利用している以上、クレジットカード会社に対して利用額分の返済はしていくことになりますが、現金化業者との関係はキャッシュバックと購入した商品を受け取ったら終了となるため、借入ではないのです。
したがって、クレジットカード現金化は、総量規制で引っかかってしまう人でも、問題なく利用できます。
そのため、総量規制施行後、インターネットやスマホの普及による業者の増加との相乗効果もあり、クレジットカード現金化が普及してきたのです。
なぜ怪しいと思われるのか
では、なぜクレジットカード現金化が怪しいと思われがちなのでしょうか。
これには、いくつかの理由があると思います。
いくつか挙げてみましょう。
アウトローな手法である
まず、昔の金融マンガなどでもクレジットカード現金化が登場しており、お金に困った人の最終手段であるとか、アウトローな人達が債務者に利用させている手法であるといったイメージを持っている人がいることが挙げられます。
アウトローな業界で使われる手法であるならば、それが怪しい手法だと思われても当然です。
悪質業者が多い
これが最大の原因でしょうが、悪質業者が多いという特徴が挙げられます。
クレジットカード現金化業者には、優良業者もたくさんある一方で、悪質業者も多いのです。
特に、上記の事からも分かるように、クレジットカード現金化の利用者は、総量規制などで引っかかってしまい、普通の方法ではお金を借りられない人です。
そのような人がクレジットカード現金化を利用するとき、切羽詰まった状況で、焦って利用することが多くなります。
そこが、悪質業者の狙いどころです。
業者は、あまり現金化の知識がない利用者や、いくらでもいいから現金が必要だと焦っている利用者をたくみに利用させ、暴利をむさぼっていることがあります。
また、クレジットカード現金化業者を利用したところ、クレジットカード情報を掴まれてしまい、不正利用されてしまったとか、情報を闇金業者に流されてしまったという被害もあります。
このような被害をもたらす悪質業者があるために、クレジットカード現金化は怪しい方法だと言われがちなのです。
優良業者を利用すれば何の問題も無いのですが、悪質業者と優良業者の見分け方が一般にあまり浸透しておらず、騙されてしまう人が後を絶ちません。
それゆえに、現金化業者は全て悪質業者であり、現金化は怪しいものだという認識が根強いのです。
クレジットカード規約と弁護士の意見
クレジットカード現金化について、弁護士などが注意を促していることもあります。
その意見によると、クレジットカード現金化は横領罪または詐欺罪になるとされています。
実際、クレジットカードのショッピング枠で購入した商品は、返済が完了するまでは所有権がクレジットカード会社に留保されています。
自分に所有権がないものを転売し得て利益を得た場合、これは明らかに横領罪に当たるため、買取方式での現金化は違法行為です。
また、クレジットカードを作る際には、クレジットカード会社の利用規約に同意しています。
利用規約の中では、現金化目的でクレジットカードを利用することを禁じられています。
つまり、買取方式にしろ、キャッシュバック方式にしろ、クレジットカード現金化を利用しているということは、利用規約に違反しています。
このほか、現金化業者を経由してクレジットカード会社のお金を受け取っているようなものであることからも、詐欺罪に該当するのです。
インターネット上などで、弁護士がこのような見解を述べて注意を喚起していることからも、クレジットカード現金化は怪しいと思われがちなのだと思います。
優良業者を使えば問題ない
ただし、これらの問題は全て、ある意味では正しく、ある意味では間違っています。
悪質業者を利用した場合には、正しいといえるでしょう。
悪質業者では、伝統的にアウトローな業界で使われてきたものとして、クレジットカード現金化を見なしているでしょう。
また、悪質な手法で利用者を騙していることもあります。
さらに、法律違反でもお構いなしのやり方をとっているのが普通です。
しかし、優良業者を使えば問題ありません。
今では、健全な優良業者もサービスを提供しており、アウトローな業界特有な手法だというイメージを持つ必要はありません。
また、悪質な手法で利用者を騙すようなこともなく、健全なサービスを受けることができます。
キャッシュバック方式では、厳密には詐欺罪に該当してしまいますが、これによって逮捕者が出た事例がこれまで一度もないことから、取り立てて問題視する必要はないことです。
したがって、クレジットカード現金化だからといって、すぐに怪しいものだとみなすのは間違った考え方です。
もちろん、慎重に利用するに越したことはありませんが、優良業者も悪質業者も十把一絡げに怪しいと考えるのは正しくありません。
それは、良いものと悪いものを見極める姿勢がないのであり、いざ利用となったときに悪質業者を利用してしまう原因にもなりかねません。
したがって、本稿で解説してきたように、優良業者と悪質業者が存在しており、優良業者の場合には何ら怪しいところはなく、優良業者で行なうクレジットカード現金化も怪しい取引ではないことを知ってください。
そのことを前提にしてこそ、本当に良い利用もできるというものです。
まとめ
クレジットカード現金化が怪しいものだという認識は、まだしばらく続いていくと思います。
悪質な現金化業者を取り締まる具体的な方法がなく、逮捕される業者が出ても全体のごく一部でしかありません。
したがって、法的な枠組みによって悪質業者が淘汰されるか、利用者に正しい知識が広まって悪質業者が淘汰されるかしなければ、今後も怪しいものと思われ続けるでしょう。
そのためには、まだまだ時間がかかると思われます。
しかし、優良業者を利用すれば便利なサービスを受けられるのですから、皆さんは怪しいと断定するのではなく、正しい知識をつけ、健全な利用を心がけてほしいと思います。